クラブツーリズムが主催する『「終活フェスタ2015 in 東京」と海洋散骨を体験する日帰りバスツアー』に参加、密着同行取材をしてきました。一般社団法人終活カウンセラー協会とのタイアップ企画のこちらのツアー、1日で終活の展示会見学と海洋散骨体験ができる、大変お得なバスツアーです。参加者のみなさんがとても元気で明るく、前向きに終活に取り組んでいる姿がとても印象的でした。
土曜日の朝早く、都内の町田駅から2台の観光バスで横浜駅を経由して終活フェスタの会場がある大田区産業プラザPioに向かいます。参加者はご夫婦が約半分、お1人の方が約半分といった感じで若干女性の人数が多い印象です。移動中はバスに同乗した終活カウンセラー上級インストラクター、馬場さんから終活フェスタや終活についてのミニセミナーがありました。
ミニセミナーの中で、ほとんどの方が午後に横浜から出発する「海洋散骨体験クルーズ」に興味があると答えていて、散骨・海洋葬への興味・関心の高さがうかがえます。みなさん真剣に資料に目を通していました。
「終活フェスタ2015in東京」の会場に到着しました。まず全員で證大寺(しょうだいじ)昭和浄苑のブースへ。住職の話を聞きます。そのあと添乗員さんの説明を聞いて、お弁当を受け取ってから自由行動です。今年は昨年よりも会場が広くなりましたが、会場内はバスツアーの参加者が多く、活気があります。
私は前回に続いて2回目の見学になります。会場内のほとんどの方が高齢者なのですが、明るさと元気の良さにいつもこちらが元気をもらっています。葬儀やお墓以外にも、保険や生活支援サービス、靴やマッサージまで幅広い業種の企業が出展しています。「バルーン宇宙葬の会」では、実際に宇宙葬で使用するバルーンが展示されていました。
今回私が気になったのは、自宅供養の家具のブースと終活サポータークラブが出展した「エンディングノート」のブースでした。遺骨をお墓に納めずに仏壇のような家具に納めて供養する。お墓以外の選択肢が多く認められてきているのだと思います。エンディングノートについては、とても沢山の種類があることに驚き、感心しました。
各ブースやセミナーブースでは、定期的にセミナーが開催されています。そのなかでも公益財団法人沖縄県メモリアル整備協会のブースや、都内初の終活コミュニティカフェ「BLUE OCEAN CAFE」を運営するブルーオーシャンセレモニーが取扱う海洋散骨についてのセミナーに多くの人が集まっていました。散骨・海洋葬は今、社会的に最も注目されている新しい葬法なのです。
終活フェスタの会場をあとにして、バスは横浜港大桟橋ふ頭ビルにやってきました。参加者のみなさんが楽しみにしていた海洋散骨体験クルーズが始まります。今回はこれまでの体験クルーズで最大規模、約100名の方が乗船します。驚きです。
今回の体験クルーズを担当する散骨会社は終活フェスタにも出展していたブルーオーシャンセレモニーです。船の中では配布された資料を見ながら海洋散骨についての説明を聞いたあと、水溶性の紙で作った鳩「おくりばと」にメッセージを書き入れます。
バスツアーも後半に入ったからでしょうか。同じテーブルで参加者同士が散骨について話をしています。ご主人を亡くされて海洋散骨をおこなった経験がある方や、亡くなったあと遺族に迷惑をかけたくないというご夫婦の話など、みなさん散骨への思いは様々なようです。準備が終わったら20人ほどのグループごとに後方デッキに案内されて体験散骨を実施。その後は2Fのスカイデッキへのぼって「十点鍾」で黙とうを行ないます。
体験散骨を終えて船が港へ戻るまでの間、参加したご夫婦から今回のツアーの感想を聞きました。「とても良かった。テレビで見ているのと実際に自分で体験してみるのとでは全然違う。散骨を前向きに考えたい。」と少し興奮気味に話されていたのが印象的でした。また1人で参加したという女性は「はじめは参加しようか迷っていたけれど、やっぱり来てよかった。」と話していました。みなさん今日のツアーに大変満足されていたようでした。
帰りの車内では静かだった行きの車内とは違って、参加者のみなさんがそれぞれ今日の感想を話していました。今日のツアーで仲良くなった方もいたようで、初対面の人と人がふれあうバスツアーの良さを実感しました。特に近い世代で「終活」というひとつのキーワードを共有する方が集まった今回のツアーは、お互いに共感しあえることも多かったのだと思います。