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クローズアップ 「銀河ステージ」散骨乗船レポート

散骨・海洋葬だけでなく宇宙葬や樹木葬、オーストリアのウイーン中央霊園への埋葬など、多くの供養を取り扱う銀河ステージの「オーシャンメモリアル」を取材してきました。大阪市内の桟橋を出発して関西空港沖で委託散骨、そのあと和歌山マリーナシティに向かいご遺族を迎えて合同散骨まで同乗させていただきました。大阪を出発して7時間ほどの取材でしたが、天気も良く穏やかな海で故人を見送ることができた散骨・海洋葬でした。

出発前に入念な最終確認

早朝に集合したスタッフ2名と船長で天候、波の様子、散骨ポイントまでの所要時間、遺骨の状態、献花の鮮度、献酒・献水の確認、散骨を実施する故人の情報確認、合同散骨の散骨式の進め方、前日までに確認してきたことをあらためて細かくチェックしています。

献花は水分を含ませた紙でくるんでクーラーボックスに入れています。献酒・献水は銘柄の入った商品をそのまま使わずに、きれいな瓶に移し替えてからおこないます。久々の乗船取材でしたが、このような細かな部分に散骨業者ごとの違いが出てくるのだろうとあらためて感じました。

遺族に代わって故人を海へ送る責任

出発前の確認を終えて大阪湾、関西空港沖に到着するまでの間、今回の施行を担当する出口さんに献花、献酒・献水についてお話を伺いました。「献花の量は周りにも配慮して少なめに、だからこそ余計に鮮度に気をつけています。献酒・献水についても同じです。環境に配慮して適切な量を気持ちを込めて手向けられれば、それが一番だと思います。」との答えに、私も共感しました。故人と遺族の思いと、海の上でできること。その2つのバランスをどこでとるのか。今の海洋散骨が抱えている課題はまさにそこにあると考えています。

そこには遺族に代わって故人を海へ送る責任だけがあり、手抜きや極端な営利主義など介在する余地などないことが、出口さんの言葉から伝わってきました。船が散骨ポイントを旋回して委託散骨が終了するまで、乗船できなかった遺族のために撮影するカメラのシャッターを押す指が止まることはありませんでした。

和歌山マリーナシティでご家族のお出迎え

船はおよそ2時間半かけて晴天の大阪湾を南に向かい、和歌浦湾に入り和歌山マリーナシティに到着しました。ここで一旦休憩をとります。海水の透明度が大阪湾から離れていくにつれ上がっているのが目に見えてわかりました。和歌山マリーナシティは海外のマリンリゾートのような雰囲気です。ホテル(ロイヤルパインズホテル)や商業施設(黒潮市場・紀ノ国フルーツ村など)、テーマパーク(ポストヨーロッパ)もあり、和歌浦沖で海に還った故人に家族で会いに訪れるにはとても良い場所だと思います。

スタッフが予定より早めに到着していたご家族のお出迎えに向かいます。合同散骨の実施予定でしたが、今回乗船するのは1組のご家族となりました。93歳で亡くなられたご主人の散骨を行なうために和歌山まで来られたYさんご家族。奥様とお嬢様の母娘です。

乗りなれない船に乗るという不安を抱えて、揺れる浮桟橋に戸惑うご高齢の奥様を気遣いながら、スタッフが船まで案内します。船の前で写真を撮影して乗船していただき、和歌浦沖の散骨ポイントまで出発します。

ご夫婦の思い出深い和歌山の海へ

散骨ポイントに向かうまでの間、スタッフがご家族のそばでお話を聞いています。今日の和歌浦は天気も良く穏やかで、少し暑いくらいです。Yさん母娘は遠ざかる岸を見つめています。航行中、落ち着いたところでお嬢様に少しお話を伺うことができました。

散骨・海洋葬を選ばれた理由をお聞かせください。
「生前父が希望していたこともあり、海洋散骨を行なうことを決めました。釣りが好きだった父は生前この和歌山の海でよく沖釣りをしていました。あまり釣れていなかったという記憶がありますが...。」

散骨・海洋葬を行なうことついてご親族の意見はどうでしたか?
「父を海に還すことについては親族全員賛成してくれました。もともと頑固な父でしたので、葬儀も父の遺志で直葬を行ないました。」

複数ある業者の中から銀河ステージを選ばれた理由についてお聞かせください。
「葬儀社からの紹介です。和歌山を希望した時、はじめのうちは距離的に難しいというお話でしたが、合同・委託散骨のかたちで実施することで和歌山での散骨に対応していただきました。対応に感謝しています。」

最後に散骨を検討されている方へのアドバイスをお願します。
「私たちのようにお墓を持っていない家族には良い選択肢だと思います。興味を持っている友人も多かったので、今回おこなう散骨について後日感想を話してあげたいと思っています。」

お父さんバイバイ。ありがとう。

船が散骨ポイントに到着しました。本当に今日は静かな海です。僧籍を持つ出口さんがセレモニーを進めます。散骨、献花、献酒・献水、黙とう、ひとつひとつを丁寧に、特に高齢の奥様に十分に気を配りながら執り行います。

「お父さんバイバイ。ありがとう。」と言って故人を海へと見送るご家族の後ろ姿から、故人への思いが溢れ出しているのが私にも伝わってきます。取材で何度立ち会ってもこの瞬間が一番心に響きます。黙とう後、海を見ながら涙を拭うお嬢様の姿が印象的でした。

船はゆっくりと献花の周りを旋回して、散骨式は終了します。気持ち良く晴れた穏やかな和歌浦の海に還っていった故人に、また会いに来ることを約束したのでしょうか。お二人の表情には再び笑顔が戻っていました。

美しく輝く和歌浦の海

船は散骨ポイントを後にします。和歌浦の海は美しく輝いています。前回長崎で取材をさせていただいた時にも感じましたが、同じ日本でも場所によって海の表情が全く違うことに驚かされます。今日の穏やかな和歌浦沖は、献花の花びらを散らすことを急がずに、故人の旅立ちをあたたかく見守るような顔をしていました。

港に戻った後は最後に記念撮影をして、桟橋の出口までスタッフが見送ります。合計7時間近くの航行に疲れも見せず、Yさん母娘の姿が見えなくなるまで見送る姿に、人の心の拠り所となる「供養」を扱う散骨業者のあるべき姿を感じました。


久しぶりの乗船取材で、あらためて海洋散骨の素晴らしさを感じることができました。銀河ステージは散骨を行う際に守るべき独自の基準を詳細に設けています。マニュアルというものは細かくなればなるほど受け身になり、無味乾燥なものになりがちですが、今回の取材では銀河ステージの全スタッフがご遺族の気持ちに立って心のこもったサービスを提供する努力をしていました。そしてこの努力が葬儀社との信頼関係を築いているのだろうと感じました。

全国にはまだまだ多くの海、散骨事業者があります。できるだけ多くの海で海洋散骨を紹介できるよう、これからも取材を続けていきたいと思います。

ご協力いただいた散骨施行業者

銀河ステージのオーシャンメモリアル
海を、自然を愛された故人の想いにお応えする、最高のセレモニーをご提供します。全国5拠点で営業、エリアを問わずご相談を承ります。
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