東京湾でクルーズを多数企画・催行している株式会社スパイスサーブを取材してきました。今回は東京・浜松町にある同社が運営するLounge CRIB（クリブ）に訪問して、2019年1月に開始した海洋散骨サービス「海洋記念葬シーセレモニー」について、海洋散骨ディレクターの島田さんにお話を伺いました。

Q：散骨・海洋葬を始めたきっかけは？

当社は「アニバーサリークルーズ」というブランドで2010年よりオーダーメイドのクルーズを提供してきました。このLounge CRIB（クリブ）には、専用桟橋が併設されていて、ここで貸切パーティを行ってクルージングも楽しむことができます。今は散骨の発着場所としても利用しています。

ある時、お客様より散骨の相談があったのですが、当初はどのように行えばよいか分からず、しばらくは事業化に踏み切ることができませんでした。その後一般社団法人日本海洋散骨協会に加盟、海洋散骨に関する情報収集を行い、正しい散骨のかたちを学び、初めてサービスを開始することができたのです。

Q：散骨で心がけていることは？

とにかく明るく送り出すイメージ、雰囲気を演出してクルージングを楽しんでもらうことです。私たちの海洋葬は、故人様とのお別れの日を記念日に、という思いから「海洋記念葬」という名前を付けています。セレモニーの前後は観光クルーズを楽しんでもらうよう心がけています。

安全で快適な航行は言うまでもなく、クルーズ事業で培ったノウハウで、天候や季節に応じた楽しみ方をご案内しています。決して押し付けではなく、ご希望のお客様へアニバーサリークルーズの一部を体験してもらっています。

Q：今まで実施した散骨の中で印象に残っていることは？

当社の海洋散骨をご利用いただく方の約8割が故人様の希望なのですが、ご家族のなかには、どこか後ろめたいという気持ちをもっていらっしゃる方もいます。そこで私たちが明るく故人様を見送ってもらうために、ご家族が参列者を招待したくなるようなプランをご提案しています。

思い出に残るクルーズになるよう、会食や観光プランをご提案しています。散骨のあと、船上でバーベキューを楽しんだお客様もいらっしゃいました。今でも印象に残っています。私たちは、参加者全員が笑顔になる海洋散骨を演出することを、何よりも大切にしています。

Q：海洋記念葬シーセレモニーの特長を教えてください。

最大の特長は船の数とバリエーションが豊富で、すべてが旅客船登録されているところです。あらゆるリスクから乗客を守る十分な保険に加入していますので、安心してご利用いただけます。また、船内で飲食を提供できることも大きな特長です。使用船舶に合わせてビュッフェやお弁当をご用意できます。

スタッフの平均年齢が若く、全員がおもてなしクルーズのノウハウを持ったプロであることも、特長の一つです。年間約1,000件のクルーズ実績のある、当社のコンシェルジュがご家族の思いに寄り添い、真摯に対応しています。

Q：最後に散骨・海洋葬を検討されている方へメッセージをお願いします。

私たちは、故人様の旅立ちを大切な記念日に、ご家族が心から笑顔になれる散骨、その方にあった散骨クルーズを提供しています。港区の本社にはお客様をお迎えする打ち合わせスペースを複数ご用意しています。事前にしっかりお話を伺って、散骨の疑問や不安を解決してその日を迎えられるようにサポートします。

お客様が海洋散骨、海洋葬を選択された経緯やご事情をしっかりと受け止め、一生の思い出に残る、大切な記念日となるクルージングをお約束します。

インタビュー後記

自社艇4隻を含む使用船舶70隻、都内9か所の桟橋から発着できる海洋記念葬シーセレモニーは、業界でもトップクラスの規模を誇る散骨事業者です。行き届いた心遣いとセレモニーの場を演出するノウハウで、これからも散骨を希望されるご家族のために、たくさんの記念日を作って欲しいです。

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